野鳥川の畔から見た稚児忘から五位山の稜線

稚児忘(390m)〜稚児忘南峰(363.6m)

五位山北峰(275m)

五位山(五位山城址)(270m)
ちごわすれ〜ちごわすれなんぽう〜ごいやまほっぽう〜ごいやま(ごいやまじょうし)

【所 在 地】
福岡県朝倉市甘水地区
【山行年月日】
2016年10月10日(月)
【天   候】
晴れ 27℃
【所 要 時 間】
伐採地下広場 8:15〜鉄塔路入口 8:19〜14号鉄塔 8:28〜
15号鉄塔 8:48〜稚児忘 8:53 8:55〜稚児忘南峰 9:05 9:07〜
五位山北峰 9:32 9:35〜五位山 9:39 9:46〜長谷山地区10:07〜
明元寺〜車道・林道歩き〜伐採地下広場 11:33 【計3時間18分】
【歩 行 距 離】
約8.2km(車道・林道歩き含む)
【メ ン バ ー】
単独
【参 考 資 料】
点の記、福岡県教育委員会発行「福岡県の中近世城館跡」他
【個人的評価】
★★☆☆☆

筑前町と朝倉市との境界に位置する大久保山から下山後、大久保山と甘水川を挟んで東に対峙する朝倉市甘水地区のニューピーク稚児忘から五位山の尾根を歩くことにします。稚児忘は点の記で、五位山は昔、山頂に五位山城址があったことを福岡県教育委員会発行の「福岡県の中近世城館跡」で知り、今回登って見ることにしました。前回の山行の帰りに山の南に位置する明元寺の方に山への取り付きを伺いましたが、ご存じなく帰宅後にgoogleMAPのストリートビューで山の西側を抜ける林道に送電線鉄塔路の登り口があるのが判明。また衛星画像でも稚児忘山頂西側斜面が広く伐採されているのも確認でき、ここから取り付き稚児忘から五位山へ尾根を歩き時間があれば明元寺へ下山しようと計画しました。

白坂峠経由で県道66号線を秋月方面へ下り、県道右にある有料水汲み場手前から未舗装林道へ入ります。屋根にカメラを積んだ普通車のストリートビュー撮影車がよく走ったと感心するほどの石がゴロゴロした荒れ気味の林道を慎重に下ります。やがて衛星画像で確認した伐採地下に到着。林道脇の広場に駐車し、ここから林道をさらに下ります。林道脇の沢は連日の雨で増水しており、林道も山から流れる水で川状態です。100mほど下った左に送電線鉄塔路の登り口がありここから取り付きます。すぐに階段となりジグザグに登ると中腹の14号鉄塔下に到着。ここからさらに鉄塔の脇を奥へ歩くと伐採地の鹿除けネットのゲートがあり、ここから伐採地内を抜け先のゲートを通過し、伐採地奥の作業道を歩きます。やがて谷奥で終点。ここからは左の人工林の倒木の多い谷の中をジグザグに右上に見える15号鉄塔へ登ります。 尾根に出て一旦右折しすぐに15号鉄塔です。ここからは朝倉の名峰古処山がよく見えます。一旦ここでUターンして尾根を北進。赤松の多い尾根を歩いてしばらくで狭い稚児忘本峰山頂に到着。中腹で鳴く鹿の声を聞こえてきます。すぐに尾根を戻り、15号鉄塔下の薮を抜け人工林の歩きやすい尾根道を下ります。やがて左下にブルドーザーで作った作業道が見えて来て登り返したところが稚児忘三角点峰(稚児忘南峰)。水分補給を取りさらに尾根を五位山へ向けて南下します。

ここからは雑木の尾根を急降下し、やがて人工林の中の平坦なルートになると右下から作業道が合流します。ここから下れば地形図に記載がある林道からの破線につながるようで本日のエスケイプルートにします。さらに進むと小さな堀切のようなものがあり急斜面を登った幅の狭い横長の五位山北峰に到着です。「福岡県の中近世城館跡」によると城址はこの山頂から先の本峰までの規模だったようで、近隣の小鷹城や茶臼山城とともに南からの防御の要だったようです。北峰から急斜面を下り按部を歩き大きな堀切を越えて登り詰めた場所が五位山山頂です。ここは北峰に比べると幾分広く明るい場所です。ここでしばし休憩。駐車地からここまで1時間40分かかりました。先程のエスケープルートを使えば45分程で車に戻れますが時間はまだ、10時前。ここから下って車道&林道を歩いても2時間もかからないと判断し、明元寺へ下山しようと出発。このあたりから山の東の国道の走行音が身近に聞こえてきます。山頂の南端は天然の石組の斜面になっており、木々につかまりながら斜面を慎重に下ります。五位山山頂までの明確なルートも消え、いつしか足元ばかり見ていたせいか正規の尾根から東にはずれ、仕方なく人工林の谷間を抜けて長谷山地区南端へ強引に下山。運良く果樹畑奥の農道終点でここから果樹畑の中を抜け集落へ。集落内の宮地岳神社に参拝し、無事下山のお礼をして明元寺にも立寄りお寺のご家族と山の様子やルートのことなどを話しました。城址があったことも五位山という名前もご存知ありませんでした。ただ稚児忘とは山の西側の林道途中にあった集落の字名でそれが山の通称になったことを教えて頂きました。

ここからは秋晴れの中、のんびり刈り入れシーズン最盛期の田畑の中を甘水川沿いに歩き、やがて未舗装林道となり岩村神社や稚児忘集落跡地を抜け、スタート地点の伐採地下広場に戻りました。車道歩きも含めて8.2km、3時間15分の工程でした。今回のルートは五位山からは往路を戻るかエスケープルートで下山されることをお勧めします。